防災学習アーカイブ 実践編

マイ・タイムラインの作り方

地震は突然きますが、台風や大雨は「いつ来るか」が分かります
だから、慌てる前に決めておけます。——いつ、誰が、何をするか
それを書き出したものが「マイ・タイムライン」です。

なぜ「事前に決めておく」のか

雨や風が強くなってから考え始めると、「まだ大丈夫」と思ってしまうことが分かっています。 人は、危険が迫るほど動けなくなります。
だから、落ち着いている今のうちに決めて、当日はその通りに動くだけにしておきます。

1. 時系列の骨組み

国が示している考え方に沿って、5つの区切りで整理します。 自分の家に当てはまるものだけ拾えば十分です。

72時間前
台風が発生・進路が見え始めた頃
  • ハザードマップで自宅の危険を確認する(浸水・土砂・津波)
  • 避難先と、そこまでの経路を決める(夜でも歩ける道か)
  • 家族の集合場所と連絡方法を決めておく
  • 常備薬・処方薬の残りを確認する(足りなければ受診)
48時間前
進路予報が固まってくる頃
  • 食料・水・カセットボンベを買い足す(3日分が目安)
  • モバイルバッテリー・懐中電灯の電池を確認する
  • 側溝や雨どいの詰まりを掃除する
  • 車の給油を済ませる(停電するとスタンドも止まる)
24時間前 レベル1〜2
大雨・暴風が始まる前
  • 庭やベランダの物をしまう(飛ぶ物をなくす)
  • 雨戸を閉める・窓に飛散防止をする
  • スマホと電池を満充電にする
  • 風呂に水を貯める(断水時の生活用水)
  • 高齢の家族・親戚に電話して段取りを確認する
6時間前 レベル3(高齢者等避難)
警報が出るころ
  • ★高齢者・乳幼児・妊娠中の方・障害のある方は、この時点で避難を始める
  • 避難バッグを玄関に出す
  • 明るいうちに避難を終える(暗くなってからの移動は危険)
  • ペットの避難先・キャリーを確認する
直前 レベル4(避難指示)
危険が迫っている
  • ★対象地域の全員が避難する。ここが最後の避難のタイミング
  • 外が危険なら、無理に出ず「垂直避難」(2階以上・崖と反対側の部屋)
  • ブレーカーを落とす(通電火災を防ぐ)
  • 避難したことを家族に伝える
⚠ レベル5を待ってはいけません

警戒レベル5「緊急安全確保」は、すでに災害が起きていることを意味します。 安全に避難できる状況ではありません。
避難はレベル4まで。高齢の方や小さな子どもがいる家庭はレベル3で。 これがタイムラインの一番の要点です。

2. 家族構成で「動き出す時間」は変わる

同じ地域でも、早く動く必要がある人がいます。自分の家がどれに当てはまるか見てください。

高齢の家族がいる

準備にも移動にも時間がかかります。

乳幼児がいる

荷物が多く、抱えて歩ける距離は短くなります。

ペットがいる

受け入れ条件は避難所ごとに違います。

3. 有田地方で、特に確認しておくこと

🌊 有田川の水位

上流に降った雨は、時間差で下流へ届きます。 自分の家の上で雨がやんでも、川はこれから上がることがあります。 防災モニターで水位と実測雨量を確認できます。

⛰️ 崖・斜面のそば

土砂災害は前ぶれなく起きます。崖のそばに住んでいる場合は、 雨が強くなる前に離れるのが基本。「レベル3で出る」と決めておきます。

📍 避難先を2か所

1か所だと、道が通れない時に行き場を失います。 方向の違う避難先を2か所決めておくと安心です。 親戚・知人の家も立派な避難先です。

4. 印刷して、書き込む

下の表を印刷して、手で書き込んでください。 書いたものは冷蔵庫や玄関に貼っておきます。

💡 なぜ紙なのか

このページは入力内容を保存しません。 災害時にいちばん頼りになるのは、停電しても、電池が切れても読める紙だからです。 家族の誰でも見られる場所に貼っておくことが、いちばん確実な共有方法になります。

わが家のマイ・タイムライン

家族の名前:___________________________________ 作成日:______年____月____日
いつすることを書く担当
72時間前
48時間前
24時間前 レベル1〜2
6時間前 レベル3(高齢者等避難)
直前 レベル4(避難指示)
避難先①(住所・行き方)
避難先②(別の方向に)
家族の集合場所・連絡方法
忘れてはいけない物(薬・母子手帳・ペット用品など)

ハザードマップで自宅の色を確認してから書くと、決めやすくなります → 「ハザードマップの読み方

出典: 国土交通省「マイ・タイムライン」/内閣府「避難情報に関するガイドライン」(警戒レベル)。 本ページは一般的な考え方をまとめたもので、実際の避難判断は市町村の避難情報に従ってください。